なるほど家づくり
設計士への相談は必須!その前に知っておきたい注文住宅のよくある失敗
出典:photoAC
注文住宅は、施主であるあなたの自由度が高いという何よりも大きなメリットがあります。 しかし、同時に自由度が高いだけに、住んでみたあと「もっと広くすればよかった…」、「間取りが良くなかった…」などと感じてしまうことも。自由度の高い注文住宅は、建てたあとの後悔や失敗事例が多いのも事実なんです。
そこで、この記事では、注文住宅を建てた人が「失敗した!」と感じたポイントを解説いたします。家を建てる前に、住んでみたあと後悔しがちな点を知っておくことで、設計士に相談しやすくなり、より良い注文住宅を建てられる可能性がありますよ。
それでは、具体的な注文住宅の間取りや設備、デザインや屋外、お金に関するよくある失敗事例を見ていきましょう。
■間取りに関する失敗
注文住宅でよくある失敗が、間取りに関することです。ドアや収納など、どのような失敗事例があるのかご紹介します。
ドアが開けにくい
「各部屋のドアが開けにくい」「クローゼットの扉を開けていると部屋のドアを開けたときにぶつかる」など、ドアに失敗したと考える方は多いです。
図面を見ただけでは、ドアが開けにくいかどうか、素人には判断ができません。ドアは毎日のように開閉するため、ちょっとしたことがストレスの原因になります。
注文住宅を建てる際、ドアにはあまり注目していない人が多いですが、不満の原因になるためしっかりと確認しておきましょう。
収納の数が少ない
「もっと収納スペースを増やしておけばよかった」「リビングと廊下に収納スペースを多数設けておけばよかった」など、収納の数について不満を持つ方も多いです。
収納の数が少なければ、荷物が表に溢れて生活空間が狭くなります。また、あまり見た目もよくありません。注文住宅の打ち合わせをする際は、「本当にこの収納の数で足りるのか」何度も確認をしましょう。
家事動線悪い
「洗濯物を干しに行くときに大変」「キッチンと洗濯スペースとの行き来が面倒」など、家事動線をもっと考えておけばよかったと後悔している方は多いです。家事は毎日するものなので、家事動線が悪いとストレスの原因になります。作業効率が落ち、時間のロスにもつながります。
図面や似た間取りのモデルハウスを見学して、家事動線に問題がないか確認しておくことが大切です。
書斎はあまり使わない
「リモートワークで使うと思ったがリビングで仕事をしている」「仕事スペースがほしいと思っていたが荷物置きになっている」などの理由で、書斎を作って後悔している方も多いです。また、「書斎を作らず、リビングをもっと広くしておけばよかった」と考える方もいます。
書斎を使う場合は良いですが、勢いで作ると後悔の原因になる場合もありますので慎重に判断しましょう。
設備に関する失敗
浴室の壁やテレビ、キッチンなど、設備に関する失敗事例についても見ていきましょう。
壁にタイルを採用したら掃除が大変
「可愛いと思ってタイルを採用したらカビがすごい」「タイルの溝に汚れがたまりやすく手入れが大変」など、浴室やキッチンの壁をタイルにしたことを後悔している方も多いです。タイルはオシャレで可愛らしい雰囲気を演出できますが、掃除が大変です。
しっかりと掃除をしなければ、溝に汚れがたまり、見栄えが悪くなってしまいます。浴室だとカビが生える可能性もあります。こまめに掃除や手入れをやっていけるのか、事前に確認しておきましょう。
浴室のテレビはほとんど使わない
「浴室にテレビがあるとお風呂が楽しくなると思ったが、ほとんど使わない」「夏場はシャワーばかり」など、浴室のテレビをあまり使っていない方は多いようです。「せっかくの注文住宅だから」とテレビを取り付ける前によく考えましょう。
浴室テレビを設置せずとも、スマホやタブレットを防水ケースに入れて使ったり、浴室用のポータブルTVを購入すれば十分なことも。テレビを取り付けるより安く済みますよ。
キッチンの高さが合っていない
「キッチンの高さが身長と合っていないので料理がしづらい」など、注文住宅のキッチンの高さに後悔している方も多いです。高さが合っていないと、腰を痛める場合があります。台の上に立って料理をすることもできますが、危険ですし不便ですね。
キッチンを選ぶときは、カラーやデザイン、収納だけでなく、高さも確認することが大切です。
キッチンスペースが狭い
「キッチンのスペースが狭くて料理がしづらい」と、キッチンスペースの狭さを失敗と考えている方もいます。キッチンスペースが狭いと、料理がしづらくなります。2人以上の人がキッチンに入ると、狭すぎて効率良く動くことができません。
注文住宅を建てる際は、どれくらいのキッチンスペースがあれば十分なのか、自宅やショールームで事前に確認しておきましょう。
■デザイン・屋外に関する失敗
間取りや設備だけでなく、デザインや屋外に関する注文住宅の失敗事例も多いです。主な失敗事例について見ていきましょう。
外壁と屋根の色がイメージと違う
「外壁や屋根の色や雰囲気がイメージしていたものと違った」「もっと明るい色にしておけばよかった」など、注文住宅の外壁や屋根の色などに後悔している方も多いです。外壁や屋根材は、カタログやショールームで見るだけだと、実際に住宅が完成したときに「思っていたものと違った」と感じる可能性があります。
できれば、実際に使っている建物を見るようにしましょう。室内と外では見え方や印象が異なります。
駐車場や駐輪場が狭い
「駐車場が狭くて車の出し入れがしづらい」「駐輪場が狭くて子供の自転車だけでスペースがなくなった」など、注文住宅の駐車場や駐輪場の狭さに失敗を感じる方も多いです。
特に駐車場が狭いと、車を出し入れするたびにストレスを感じます。車が傷ついたりすれば、高額な修理費用がかかる可能性があります。事前に、同等のスペースの駐車場や駐輪場を確認するようにしましょう。
■お金に関する失敗
注文住宅はお金に関する失敗事例も多いです。よくあるのが「予算オーバー」です。注文住宅を建てる際は、お金の面もしっかりと考えましょう。
当初の予算を大幅にオーバーした
「当初の予算を150万円もオーバーしてしまった」「提案されたものをすべて採用したため100万円オーバーした」など、注文住宅を建てるときに当初の予算をオーバーする方は多いです。予算をオーバーした場合、貯蓄から捻出したり、住宅ローンの金額を上げないといけません。
本当に必要なものであれば良いですが、「せっかくの注文住宅だから」「提案されたから」などの理由でオプションなどを追加するのであれば、慎重に判断したほうが良いでしょう。本当に必要なものか、不要なものは付いていないか、冷静に考えるようにしてください。
■まとめ
注文住宅の間取りや設備、デザインや屋外、お金に関するよくある失敗事例をご紹介しました。多くの失敗事例や後悔している理由を知ることで、より良い注文住宅を建てられる可能性があります。
勢いで判断せず、よく考えて決めることが大切です。注文住宅を検討している方は、ここで紹介した内容を参考にしてみてください。